八ヶ岳 天狗岳宴会登山 1日目


八ヶ岳 天狗岳の頂上で宴会をしよう!
ということになり、ゆうパパと二人で昨夜自宅のある大阪府泉大津を出発しました。
               
                       

大阪府泉大津市を昨夜11時30分に出発し、八ヶ岳中腹の奥蓼科温泉に午前4時30分に
到着しました。
天下の零湯と呼ばれる渋の湯「渋御殿湯前」登山口より、八ヶ岳天狗岳を目指します。
登山開始は午前7時15分です。
                     
              

いつものように ゆうパパとともに頂上で宴会をするために大きな荷物を持って登ります。
天気は快晴です。
気温も氷点下5℃と、例年のこの季節の平均的な朝の最低気温である氷点下10℃〜15℃
よりは、かなり暖かいようです。
                      
               

先ずは黒百合平という場所を目指します。
       
いつものように、リュックサックの中身は、半分以上が頂上での宴会のための、
酒と肴なのです。
お刺身や冷えたビールと地酒を持って登るために、クーラーボックスをリュックサックに
入れているのです。
                 
               

黒百合平を目前に、後方には左に木曽御嶽山、右に乗鞍山を望みます。
そう言えば、昨年の春には、あの木曽御嶽山に ゆうパパと登って、頂上で宴会を
しましたっけ。
                   
            

黒百合平に到着です。
黒百合平には、「黒百合ヒュッテ」という山小屋があります。
                
                   

黒百合ヒュッテ前のベンチで大休止です。
時間は午前9時15分になっていました。
ちょうど登山開始から2時間です。
                      
                      

おけパパの大好きなウィスキー「サントリー白州」を少々口に含みます。
ピッケルとの組み合わせがオツですね。
              
さて、いよいよこの黒百合ヒュッテからは、アイゼンとピッケル、そして防寒具を装備して
稜線に向け登ります。
                       
               

黒百合ヒュッテから歩くこと約5分で、標高2410mの中山峠に到着です。
                
             

いよいよ森林限界を超えます。
目指すべき天狗岳が見えてきました。
             
           

左の岩稜が東天狗岳、右ののっぺらぼうが西天狗岳です。
                   
                        

東西天狗岳をバックに、2本のピッケルです。
                  
                    

先ずは岩稜の東天狗岳を目指します。
天気は快晴ですが、風はかなり強く、頂上に向けての不安材料となっていました。



いよいよ稜線に向けての本格的な登攀が始まりました。
ゆうパパが前を登ります。
雲ひとつない、真っ青な空に向かって吸い込まれていくようです。
地上で見るよりも空が近くに見えるのは、気のせいでしょうか。
                        
             

長い登りです。
強風に耐えるため、足元を確実に確保して黙々と登るのです。
               
         

頂上に向けての稜線に出ました。
稜線では風が益々強くなり、常にピッケルで耐風姿勢を取ることを強いられます。
快晴なため、おけパパの後方には軽井沢や浅間山が遠望できました。
                     
            

おけパパの後方、かなり低い位置に見える平らな雪原が車山高原、
遠方には北アルプスの山並みがきれいに見えています。
         
標高が高くなるにつれて、風も台風なみとなってきました。
耐風姿勢を取っていないと、簡単に足元をすくわれます。
おそらく風速15m/秒ほどはあると思われます。
高山においては風速が1m/秒増えるごとに、体感気温が1℃下がると言われています。
現在、気温が氷点下5℃ですので、体感気温は氷点下20℃程度くらいです。
確かに、かなり寒く感じます。
インナーを着込んで、さらにヤッケで完全防備しても寒いくらいです。
                     
            

いよいよ東天狗岳む向けての最後の急峻な登りです。
先に登ったおけパパが、ゆうパパを写します。
               
        

午前10時30分、東天狗岳(標高2640m)に登頂です。
このときは、少し風が止んでいました。
                
          

天狗岳の頂上で、八ヶ岳最高峰の赤岳をバックに記念撮影です。
また、風が強まり、滑落防止のため、耐風姿勢でポーズです。
そういえば、2年前の厳冬期にも、ゆうパパとともにこの赤岳に上り、頂上で宴会を
したものでした。
              
         

今度は、西天狗岳を目指します。
耐風姿勢を取るおけパパの後方に、のっぺらぼうの西天狗岳が迫ります。
一般に天狗岳といえば、この西天狗岳を指し、日本200名山にも選ばれているのです。
                           
              

おけパパが西天狗岳への急峻な坂を登ります。
下のほうに他の登山者パーティが2組数名が小さく見えます。
ここで滑落すると、あの登山者たちのあたりまで、300mほど落ちてしまうため、
慎重にピッケルとアイゼンを雪面に食いこませます。
                  
    

ゆうパパが、赤岳(左)、阿弥陀岳(右)、そして右奥に南アルプスを望みながら、
西天狗岳への急坂を一歩一歩登ります。
このあたりは、ちょうど西天狗岳からみて風下の斜面となるため、風がなく登りやすいのです。
                    
                   

おけパパも赤岳と阿弥陀岳をバックに登ります。
               
        

前を行くゆうパパは、もうすぐ西天狗岳頂上目前です。
群青の空に吸い込まれていくようです。
空の青色と雪の白色がみごとにコントラストを作っています。
                     
           

午前11時05分、西天狗岳(標高2646m)に登頂です。
                      
                    

ちょうど、風が収まっていたので、頂上で南アルプスをバックにポーズです。
                      
                  

頂上で北アルプスをバックにポーズです。
                      
                

西天狗岳の標柱と、ピッケルサントリー白州です。
                   
               

赤岳とピッケルサントリー白州です。
                 
              

ということで、宴会の開始です。
残念ながら、西天狗岳頂上は風が強く、宴会には向かない状態だったので、頂上より
50mほど急坂を下った稜線の鞍部に風を避けられ、赤岳と阿弥陀岳が美しく見える場所が
あったため、雪を掘って足場を作り宴会場としました。
         
ただし、稜線ですので、酔っ払って調子に乗ると谷底へと転落するのです。
                        
                  

今日の酒肴も豪華なのです。
先ずは熊本産の馬刺しです。これは、水曜日から昨夜までおけパパが仕事で九州出張をして
おり、その土産に買ってきたのです。
そして、ほたる烏賊、生サーモンに活き烏賊のお刺身を持参しました。
さらには、いつも行きつけの泉大津駅前にある、最高に美味しい寿司処「たから寿司」さんで
調達してきた自家製の「からすみ」を持ってきたのです。
                    
         

それだけではなく、同じく「たから寿司」さんでご用意いただいた、大きな「殻つき帆立貝」を
八ヶ岳の標高2600mの稜線で、網焼きにしていただいたのです。
          
酒と濃口醤油を少しつけてあぶり始めると、西天狗岳頂上から降りてきた登山客から、
「どうしてこんな山の上で香ばしい匂いがするのかと思ったら・・・」なんて声をかけられ
たのです。
          
確かに、冬の八ヶ岳頂上で、殻つき帆立貝を炙っている奴は他に見たことがないことでしょう。
                 
             

おけパパが、赤岳と阿弥陀岳をバックに、殻つき帆立貝の焼き加減を見ながら、
サントリーモルツのロング缶を飲みます。
実は、我々の目の前には、小海高原から軽井沢、浅間山雄大な景色が見えており、
それらも酒肴として飲んでいたのです。
                    
                     

殻つき帆立貝が2枚目に突入するころからは、冷やして持ってきた地酒の「真澄あらばしり」を
いただきながら、さらには、熱燗として飲むために持ってきた清酒「冨久娘」と
カリフォルニア産の赤ワインも取り出していたのです。
                 
快晴で太陽が燦々と輝き顔を照らすといっても、さすがにここは標高2600mの冬山です。
気温も氷点下5℃ですので、冷えたビールのロング缶と冷えた地酒を二人でほどよく飲むと
少し体も冷えてくるのです。
よって、熱燗とホットワインの登場となるのです。
                                
      
                                        

熱燗でもう一度乾杯です。
写真は、2枚目の殻つき帆立貝を炙っているときに他の登山客に撮ってもらったのです。
  
やはり、西天狗岳頂上で、「何でこんな場所で醤油の焼ける匂いがするんだ???」と思って、
不思議に思い、匂いにつられてやってきたそうです。                 
                
 

熱燗に進む頃、さらに新しい酒肴である「メヒカリ」を炙り始めたのです。
「メヒカリ」はアオメエソという魚らしく、頭から丸ごと食べられる魚としては、
とても美味しく、酒にばっちり合うのです。
メヒカリも泉大津のとても美味しい寿司処「たから寿司」さんで調達して生のままで
14尾も持ってきたのです。
今回は、14尾全部を二人でおいしくいただきました。    
                    
                 

〆のごはんは、「鯖の棒寿司」です。
これも、「たから寿司」さんで昨夜仕込んでもらって、持ってきたのです。
最高に美味しい昼食なのです。
                
ということで、今日の冬の八ヶ岳稜線2600m宴会場での晩餐会おしながきは、
二人で以下のとおりでした。
          
飲み物 : ビール「プレミアムモルツ」500ミリロング缶2本、
      冷えた地酒「真澄あらばしり」1リットル、清酒熱燗「冨久娘」500ミリ、
      ホットワイン「カリフォルニア産赤ワイン」500ミリ、
      ウィスキー「サントリー白州」少々、
         
お刺身 : 熊本産馬刺し100グラム、ほたる烏賊・生サーモン・活き烏賊を少々
お摘み : からすみ と鯖の燻製を少々(たから寿司から調達)
炙り物 : 大きな殻つき帆立貝2枚とメヒカリ14尾(たから寿司から調達)
お寿司 : 鯖の棒寿司1本(たから寿司から調達)

見てのとおり、標高2600mに「たから寿司 八ヶ岳頂上店」が開店されたようなものでした。          
たから寿司さん! おおきに!
             
           
           
 
我々の晩餐も終わり、名残惜しい西天狗岳を後にしました。
思えば、宴会開始が午前11時22分ごろ、宴会を終えたのは午後1時40分でした。
なんと、快晴とはいえ、氷点下5℃の標高2600mの稜線上で 2時間20分も宴会を
していたのです。
                
            

おけパパも西天狗岳をバックに、下山開始です。
                 
      

蓼科山が目の前に迫ってきました。
そろそろ森林限界で、再び森林地帯へと入っていくのです。
            
      

ここからは、最後の急坂を降りていきます。
多少酔っ払っていますので、滑落には要注意です。
              
     

太陽はまだ燦々と光を降り注いでいます。
               
          

ゆうパパも急坂を降ります。
               
             

これで森林地帯へと帰還です。
       
このあと、往路同様、黒百合ヒュッテ前でしばらく休憩をして、渋の湯へと戻ったのでした。
                     
                

午後4時20分ごろに渋の湯に戻った我々は、登山口にある温泉小屋「渋御殿湯」に泊まる
こととしました。
これは、渋御殿湯の源泉風呂です。
1日の汗と疲れが一気に流されます。
             
風呂に入ったあと、午後5時すぎから夕食をいただきました。
疲れていたためか、さすがにあまりお酒は飲めず、午後7時30分ごろには就寝しました。