1日目 冬の硫黄岳(八ヶ岳)登山


今日は日本列島が強い冬型気圧配置で注意がなされる中、
ゆうパパとともに八ヶ岳の硫黄岳(標高2760m)頂上で宴会をするため
冬山登山に出かけました。
            
         
 
 

列島各地が強い冬型の気圧配置による寒気のため、政府から不要な外出を控える
ようにとの異例のアナウンスがありました。
  
寒いなら熱燗が必要だということで、昨晩、車に日本酒などを積み込み、
大阪府泉大津市の自宅をゆうパパとともに
夜9時30分に出発しました。
                
     
     

今日の朝2時30分に登山口となる長野県の原村美濃戸に到着。
仮眠のあと、午前7時に硫黄岳登山出発となりました。
          
        
 

いつものとおり、八ヶ岳国定公園の看板の前で記念撮影です。
この地点(標高1760m)で、気温はマイナス7℃でした。
ここから北沢を赤岳鉱泉の山小屋へと向かいます。
         
今日は、天気予報のとおり、粉雪の舞ういまひとつの天気です。
                
       
       

しばらく林道を歩いた後、いよいよ雪の登山道へと入っていきます。
          
      
 

北沢の川にかかるこの橋を渡ると、登山道です。
          
      
 

日本列島各地において、先週から大雪が降ったとあって、12月にしては
かなりの雪量です。
            
            
      

午前9時、赤岳鉱泉の山小屋に到着です。
美濃戸から約2時間でした。
     
この地点(標高2300m)で気温はマイナス13℃まで下がっていました。
       
          
         
             

いよいよ硫黄岳への急峻な登りに差し掛かります。
だんだん登山道の雪が深くなってきました。
              
         
      
 

時折、風が強く吹き、吹雪のようになります。
           
       
    

雪が膝上まであり、今日はほかに登山する人も少ないため、ラッセル状態です。
            
           
      

登山に加え、ラッセルが強くなり、かなり体力と時間を要するようになりました。
            
        
        

それでも何とか登ります。
しかし、コースタイムから大幅に遅れ、頂上踏破が危うくなってきました。
                 
       
      
 

時折、腰までのラッセルを強いられます。
もうこの時点で頂上まで行く時間がなくなってきました。
               
          
      

森林限界を超え、急峻な登り坂ですが、ラッセルで前に進むのが苦戦です。
                   
             
           
 

本来ならこのあたりで硫黄岳山頂が目の前に見えるはずなのですが、粉雪の
吹雪状態で視界がありません。
風も轟音を上げて吹いています。
稜線上は風速20m以上と思われます。
    

現時点で12時を大きくまわり、麓の原村に温泉旅館を予約している我々は、
これ以上進むのは時間的に無理と判断しました。
何と、普通なら美濃戸から4時間弱で来れるこの場所まで、5時間半かかった
のでした。ラッセルで思った以上に時間を食ったのです。
 

この場所から腰まで埋まる急坂を50mほど登れば、稜線上にある
赤岩の頭(標高2656m)のはずなのですが、勇気ある撤退を決めました。
撤退地点の標高2600mと予想しました。
               
       
        
      

ということで、その地点から少し下りた森林地帯の雪上で宴会となりました。
         
網の上でししゃもを焼くのと同時に、熱燗の酒をあたためはじめました。
ボジョレーヌーボーも瓶で持ってきたのです。
    
つまみは、泉州名物のガッチョ(雌コチ)の唐揚げと、たちうおの刺身です。
  
   
 
 



熱燗は身に沁みます。          

 
        
       

ゆうパパもまったりとお酒を楽しみます。
今日は、雄大な山岳景色を酒の肴にできない代わりに、樹氷の木々が肴です。
 
ただし、帰路を考えると、宴会の制限時間は午後1時30分です。
             
      
     

ししゃもの次は網で厚揚げを焼きます。
          
   

宴会中、何組かのパーティが山を登っていったので、その一人に写真を撮って
もらいました。
  
800cc持ってきた熱燗がなくなったので、ボトルで持ってきた
ボジョレーヌーボーを温めてホットワインとして飲んでいます。
         
       
午後1時を大きく回ったころ、急激な気温の低下を感じたので温度計を見ると、
なんとマイナス21℃となっていました。
ここで宴会も終わり、急いで下山です。
           
    
 

数組のパーティが登ったおかげでトレースができ、ラッセルをする必要がなく
赤岳鉱泉の山小屋までは約1時間弱で下りることができました。
           
ここまで来ると気温はマイナス13℃で、とても暖かく感じます。
               
         
 
 

インナーを一枚脱ぎます。
            
冬山で一番大切なことは、気温に合わせてレイヤードを合わせることです。
汗をかくことが致命的になるのです。
               
 
  
 

赤岳鉱泉の山小屋の前にある人工氷壁(通称:アイスキャンディ)では、
イスクライミングの練習をしている人たちが居ました。
           
  
 

美濃戸の登山口へと下りる途中です。
        
 
 
 

午後4時30分すぎ、美濃戸に下りてきました。
        
 
 

午後5時には、原村の温泉旅館、もみの木荘にチェックインできました。
              
 
 

部屋は少々広めですが、トイレは部屋にありません。
しかし、1泊2日で朝夕の2食付で8800円(税抜)は手頃な価格です。
宿の風呂も、露天風呂、サウナ付の温泉で快適です。
   
  
  
 

夕食では、ビール大びん2本と、コソっと持ち込んだ地酒500ccをゆうパパと
二人で飲みました。
つまみには、お刺身のほか、ニジマスの丸焼きがありました。
        
この宴会の後、疲れていた我々は、午後8時には寝てしまったのです。