安達太良山へ日帰り登山 〜晴天!と思ったら・・・


今日は、日帰りで日本100名山のひとつ、福島県
安達太良山(あだたらやま 1700m)に行きました。
 
トドマツの少し赤茶けた紅葉に包まれて見えている山は、
安達太良山の手前にある薬師岳(1340m)です。
薬師岳は、スキー場のゴンドラで登れるので観光客でも登れます。
紅葉全盛の2週間前までは、相当に混雑したようですが、今は
人の影もまばらです。
          
          
 
 

朝5時30分に東陽町のマンションを出て、東京駅に来ました。
マンションから東京駅までは10分強です。
みどりの窓口福島県二本松駅までの切符を買いました。
              
 
 

午前6時04分発、朝一番の東北新幹線「やまびこ41号」
盛岡行に乗ります。
          
 
 

「やまびこ41号」で、郡山まで行き、そこから在来線の
東北本線各駅停車で二本松駅まで行くのです。
運転手さんは女性でした。
         
 
 

朝一番の新幹線なのに、自由席ではすでにかなりの人が並んで
いるらしく、指定席の切符にしました。
         
 
 

予定どおり出発です。
郡山までの途中、上野、大宮、宇都宮に止まりますが、
大宮で車内はほぼ満席となりました。
            
 
 

車内では、ホットコーヒーを飲みながら、新田次郎
山岳サスペンスを読みます。
          
 
 

朝早く出てきたので、朝の行事をするためにトイレに行きました。
おけパパの後ろの座席のおっさん二人が、素人っぽいのに、
山のウンチクを語っていたので、おけパパは、トイレに
行って、ウンチクさい、状態となったのです。
            
           
 
 

郡山には7時24分に到着し、ここで在来線の福島行の
各駅停車に乗り換えです。
               
 
 

郡山駅を7時35分に出発です。
          
 
 

二本松駅には午前7時59分に到着しました。
                
 
 


ここで、午前8時15分発の安達太良山の登山口となる
奥岳行きのバスに乗ります。
何と、このバス、夏季期間のみ運行の1日に1本しかない
バスなのです。このバスも11月3日で今季終了です。
通常は、安達太良登山口まではタクシーか車でしか行けないのです。
                 
 
  

安達太良山登山口には午前9時に到着しました。
ここは、安達太良スキーリゾートのゴンドラ乗り場となっています。
                            
 
 

ゴンドラで薬師岳まで登って、そこから安達太良山へ行く方法が
通常のルートですが、おけパパは安達太良遊歩道を楽しみながら
登ることとしました。
登山開始は午前9時10分です。
           
 
 
 

途中、美しい渓谷を歩いて行きます。
すでに紅葉が終わり、人の姿はほとんどありませんが、ここは
福島県でも紅葉のメッカだそうです。
             
 
 

滝がいっぱいあり、紅葉の季節には良い写真が撮れそうです。
           
 
 
 

渓谷を抜けて急坂を登りきると、安達太良山の山頂方向が見えて
きました。
山頂には雲がかかっているようです。
                  
 
 

赤い実の成ったナナカマドの向こうに二本松の街が見えます。
               
 
 
  

ナナカマドに、恒例のおけパパのキッスです。
           
 
 
 

雲は厚いようです。
           
 
 

ナナカマドの紅葉と、ダケカンバの霧氷のコントラストが
みごとです。
             
 
 
 

美しい景色の奥に、くろがね小屋が見えてきました。
くろがね小屋の上部は温泉が湧き出しており、安達太良山
麓にある岳温泉の源泉となっているのです。
                
 
  
 
 

くろがね小屋です。
人の気配はありません。
紅葉が終わり、山は冬支度ということで、人もほとんど
登っていません。
               
 
 
 

高度が増すと、より一層ナナカマドとダケカンバの霧氷が
美しくなりました。
                 
  
 

下界がとても晴れて澄んでいます。
         
 
 

しかし、山頂方向は雲がかかっています。
              
 
 

ナナカマドの霧氷です。
           
 
 
 

このあたりまで登ると、雪が残っています。
            
 
 

峰の辻という稜線上に出ました。
             
  
 
 

完全に雪景色となってきました。
さらに、細かい雪がちらついています。
             
 
 
 

遠くに福島の街が見えています。
この場所より上に行くと、完全に雪雲の中に入るようです。
            
 
 

一応記念撮影です。
              
 
 
 
 

山頂に近づくに従って、風も強くなってきました。
            
 
 
 

午前11時40分、安達太良山(1700m)に到着です。
すでに強風をともなう吹雪となっており、誰もいません。
      
実は、安達太良山はここが山頂ではなく、後方に見えている
わずか10mほどの突起岩の上に三角点があるのです。
安達太良山の山頂はお椀型をしていて、そのうえにちょこっと
突起があるので、この山頂を「乳首(ちくび)」と言います。
    
    
乳首は本当の名前で地図にも載っているのです。
            
 
 
 

ということで、本当の山頂である、乳首の上に立ちました。
偶然、冬装備をして山慣れしていると思われるカップルが
やって来たので、写真を撮ってもらいました。
この場所は、おそらく10mを超える強風の細かい吹雪で、
かなり寒いのです。手元の寒暖計の気温は氷点下3℃です。
風を考慮すると、氷点下10〜15℃くらいの感覚です。
             
 
 

乳首山頂で、景色が見えるのを待つため、風を避けた岩の陰で
昼食を取ることにしました。
昼食は、おにぎり2つと、つぶ貝、そしてとんこつスープの
ワンタンです。
             
 
 
 

カップル登山家も寒くてすぐに下りたようですが、おけパパは
誰もいない乳首山頂で、暖を取って昼食休憩です。
 

 

 

待った甲斐あり。一瞬雲が晴れました。
            
 
 

西方向も少し雲が晴れました。
天気が良ければ、会津磐梯山が見えるそうですが、残念です。
                 
 
 
 

南方向はもっと晴れました。
 
 
 

また曇ってきたので、山頂でコーヒーを飲んで出発することに
しました。午後12時15分でした。
 
おけパパの計画は、安達太良山から鉄山、箕輪山と北方向に
稜線を縦走し、野地温泉に抜けるというものです。
野地温泉で風呂に入って温まったあと、最終バスで福島駅に
戻るというすばらしい安達太良縦走計画なのです。
          
しかし・・・
            
 

稜線上の縦走路に入るとさらに風の力が増してきました。
台風並みの風と細かい粒の吹雪です。
                 
 
 

寒い・・・誰も人はおらん。
          
 
 
 

沼の平の火口を見ながら、稜線を歩きます。
台風並みの風で、立っているのもつらくなってきました。
                
 
 
 

馬の背と呼ばれる痩せ尾根に到着です。
この先、鉄山までは、強風時には通行不可と地図に書いてあります。
          
 
 

馬の背の痩せ尾根です。風の強いことが有名な場所です。
立っているのもつらい暴風です。
50センチほどの痩せ尾根上の登山道も雪が被って滑り易い
状況です。
右も左ものぞくと、500mくらいの断崖です。
風にあおられてバランスを崩すと、ヤバい感じです。
             
ということで、勇気ある決断をしました。
撤退です。
元来た道を戻る決心をしました。
時刻は午後1時00分でした。
地図では、安達太良山から30分の地点ですが、暴風でうまく進めず、
45分もかかってしまっていました。
 
 
 

再び安達太良山に戻り、薬師岳方向に下山を開始しました。
安達太良スキー場の上部に出る道です。
                
 
 

雪雲の下に出ると、晴れていて遠くが見通せます。
               
 
 

薬師岳(1340m)に到着です。
安達太良山は雪雲に隠れて見えません。
             
実はこの場所、ゴンドラで上がってこれる場所にあるため、
おけパパの後ろには、観光バスでやって来たと思われる
中高年の団体さんが居たのでした。
 
その中に今日初めて登山を始めたという地元カップルが居ました。
薬師岳までの往復だったそうですが、おけパパが上から降りて
きたのを見て、あれこれ聞かれたので、必要な登山の装備や
登山靴の選び方など親切に教えてあげました。
         
 
 
 

スキー場の上部に到着です。
              
ここで心配なのは、予定変更して元の登山口に戻ることと
しましたが、バスは1日1本です。
しかも、ここに戻るつもるがなかったので、時間を全く
調べていませんでした。
          
           
 
 

12月中旬にはオープンするゲレンデです。
中級コースでしょうか。
                  
 
 
 

登山口のゴンドラ乗り場が見えてきました。
午後3時となっていました。
さて、バスは何時でしょうか。
 
 

ガガガガ〜ン!!
何と、1日に1本しかないバスが午後2時40分に出てしまって
いました。
おけパパは、駐車場を後に、二本松市街まで15キロを歩く
ことにしました。
下りなので、2時間30分ほどで行けるはずです。
             
 
 
 

30分ほど歩くと、まだ紅葉の残る真っ赤な楓の木を見つけました。
 
何と、この直後、ラッキーなことが起きたのです。
薬師岳で出会っていろいろ教えてあげたカップルが、車で通りかかり、
二本松駅まで送ってくれるというのです。
親切には親切で返していただいたということで、とても爽快です。
                
 
 
 

二本松駅でカップルと別れて、東京までの切符を買いました。
郡山に行く電車は、午後4時21分ということで40分以上待つ
ことになりましたが、山から歩いてくることを考えると、
大したことはありません。
                
 
 

待合室で暖かいコーヒーを飲んで時間を潰します。
              
 
 

二本松駅の跨線橋から安達太良山を見ると、完全に雪雲に
どっぷりと覆われていました。
かなりの吹雪になっているのでは・・・
             
 
 
 

記念に看板撮影です。
        
 
 

午後4時21分、定刻に電車がやって来ました。
 
 

郡山駅で新幹線に乗り換えです。
郡山を午後5時05分発の「やまびこ52号」に乗ります。
二本松駅で指定席を予約しておいたのです。
               
 
 
 

顔を出したかったのですが、ひとりでは撮影できず、看板のみ撮影。
               
 
 
 

「やまびこ52号」です。
           
 
 
 

車内はほぼ満席です。
偶然にもおけパパの横は3列席の真ん中で空いていてラッキーです。
             
 
 

新田次郎の山岳サスペンスを読んだり、うとうとしている間に
東京に到着です。
午後6時24分でした。
 
  
  

午後6時40分にマンションに帰ったおけパパは、登頂祝いをする
ための食材を買いに、近くにある西友スーパーに行きました。
                
 
 

と、東京も急に寒くなってきたので、コタツ布団を出して冬支度です。
               
 
 

今日も豪華な登頂祝いです。
先週、越後湯沢で買った新潟限定ビールと純米酒酔鯨を片手に、
生ガキ、ホタルイカ、つぶ貝、寒ブリキハダマグロの刺身を
つまみながら、ひとりで晩餐となったのです。
              
酔っ払ったので、おやすみなさいなのです。